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- ◆ ？？？
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「動かないでください」
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ゴリッと額に固い何かを押し当てられる
感触と、冷淡な声。
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チカチカと眩しい視界で見上げた先にいたのは、
小柄な無表情の少女と――
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少女が俺の額に押し付けている黒い何か。
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その形に見覚えはある。あれ、たしか……拳銃。
- ◆ 始
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「拳銃っ！？」
- ◆ ？？？
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「あなたは私の夢を二つ叶えてくれました。
一つは、こうやって警告をすること」
- ◆ ？？？
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「もう一つは、不埒者を投げ飛ばすこと」
- ◆ ？？？
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「最後に一つ。額に風穴を開けるという夢も
叶えていただけますか？」
- ◆ 始
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「め、めめめめ、めっそうもございませんっ！？」
- ◆ 始
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「降参、降参しますっ！ だから、命だけはっ！」
- ◆ 七海
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「花夜さん、それくらいで結構です」
- ◆ 花夜
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「ですが、お嬢さま。この男は、お嬢さまの警告を
三度に渡って無視しました」
- ◆ 花夜
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「これはもうハットトリックでアウトということで、
額に風穴ってもいいのでは」
- ◆ 七海
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「少なくとも、その方には私に危害を加えるような
意図はありませんでした」
- ◆ 七海
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「それはあなたも分かっているでしょう？」
- ◆ 花夜
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「まあ、そこはかとなく」
- ◆ 七海
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「あと、ハットトリックはサッカー。アウトは野球。
バラバラですし」
- ◆ 七海
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「なにより、風穴は動詞ではありません」
