グラフィック

出会い。

Event Scenario

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甘夏
「あれ――?」
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 そこにいたのは、いかにも可憐さを絵に描いたような、ビックリするほど綺麗な女の子だった。
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 こんなアイドルみたいに整った容姿の女の子、モニターの中でしか見たことないぞ!
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明佳
「甘夏ちゃん! お手伝いありがとうねっ」
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 甘夏っていうのか。名前まで可愛いんだな……
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甘夏
「いえ、あの……先生、この人が?」
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明佳
「お? ふふーん、甘夏ちゃん、彼が気になる?」
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 新堂先生は俺と彼女の間に立って、ニマニマとこっちを見ている。
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大輝
「えっと、俺は――」
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明佳
「ストーーーーップ!」
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甘夏
「きゃっ!?」
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大輝
「うぉっ!?」
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明佳
「自己紹介は先生がするのよ! それまであなたは謎の転校生でいてねっ!」
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大輝
「謎の転校生ですか」
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 なんかちょっと格好いいものにされた。
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明佳
「あっ、先生ちょっと職員室に忘れ物っ。少し待っててね、謎の転校生くん!」
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大輝
「お、おう――」
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 と、新堂先生はトトトっと職員室に入っていき、俺は美少女と二人になってしまった。
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 き、緊張するぞ!?
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甘夏
「ふふっ、もう先生ってば、そういうの好きなんだから」
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 彼女はくすくすと口元で笑うと、俺の方を見て、小さく会釈を向けてきた。
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 些細な動作一つ一つが、どこか上品で眩しくて。その仕草と表情につい見惚れてしまう。
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甘夏
「えーっと……ふふ、自己紹介はまだできないんだっけ」
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大輝
「あ、あぁ、そうみたい……だね」
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甘夏
「ふぅん……?」
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 甘夏と呼ばれていた美少女は少し遠慮がちに俺を見る。
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大輝
「え?」
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甘夏
「う、ううん――」
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甘夏
「……どこかで見たことあるような……気のせい、だよね……」
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 と、そんな声が聞こえたような気がした。
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 いやいや、俺の過去の記憶をどんなに掘り返しても、こんな美少女と知り合ったなんてものは出て来ない。
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 でもなぜか――少しだけ、不思議な感覚がある。
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 その感覚が何なのかは、さっぱりわからないけど。