- トキヤ
- 「胸……弱いんですね」
- 美也
- 「は、あ、んぅ……そ、それは……トキヤくん、だから……んっ」
- ピクピクと身体を揺らしながら、吐息の合間に美也が懸命に言葉を紡ぐ。
- 美也
- 「ずっと……ん、あ……大好きだった、トキヤ、くんに……触ってもらえ、て……」
- 美也
- 「何も……んぅ、感じないわけ……ありま、せん……」
- 恥ずかしそうに語る美也。
- 俺だから、こんなに感じてくれる。その言葉が、胸を強く打つ。
- トキヤ
- 「……美也」
- 美也
- 「ん……あむっ、んぅ、んちゅっ……んっん」
- 今、胸の中にある感情が少しでも伝わればいいと、言葉の代わりに唇を吸った。
- 美也
- 「あっ……ん、むぅ……すき……好きですっ……んちゅぅ」
- 美也も俺に答えて、吸い返してくれる。
- ぎゅっと美也の身体を強く抱きしめることで、その呼びかけに応じる。
- 美也
- 「はぁあっ……ちゅっちゅ……トキヤくん……んれぅっ」
- 俺に身を預けていた美也が、自分の方からも強く抱きついてくる。
- お互いの唇を求めあいながら、きつく抱きしめあい。そして……
- 美也
- 「は、あぁ……むちゅ。れる、れるぅ……ぁあん、はぁっ……!」
- 美也が、急に体重を傾けてくる。
- 急な動きに、俺は支えることも抗うことも出来ずに。
- トサリ、と。二人で一緒にベッドの上に倒れ込むのだった。