- 舞奈
- 「ど、どうしよう。トキヤ。えっと、隠れないと……!」
- トキヤ
- 「あ、そ、そうだな」
- 舞奈
- 「とりあえず、そこのロッカーに!」
- 舞奈に手を引かれるように、二人でロッカーに飛び込む。
- 別に隠れる必要なんてなかったんじゃないかと、気付いた時には既に遅く。
- 舞奈
- 「ふぅ……あっ」
- ロッカーの中は見た目よりも狭く、お互いの体が密着してしまう。
- ふと気付けば、手に大きくて柔らかい感触があった。
- トキヤ
- 「わ、悪いっ!?」
- 舞奈
- 「し、しっ……トキヤ、今は、静かに」
- 舞奈
- 「あたしも、我慢する、から……」
- 舞奈の胸を掴んだままの手のひらに、ドクドクと舞奈の鼓動が伝わってくる。
- 舞奈
- 「ふぅ……はぁ……はぁふ……」
- 舞奈がつらそうな息を漏らすたびに、胸が揺れて俺の手のひらが幸せな感触を覚える。
- なんて、感動している場合じゃなかった。
- 舞奈
- 「ぁふ……うん……ぁ、はぁん……」
- 小さく頷いた舞奈の体が、ふらっと揺れる。
- トキヤ
- 「っと……!」
- その体を支えようと、舞奈の体に沿えた手に力を込める……って。
- 舞奈
- 「ふぅ、んん……っ! んぅ……トキ、ヤ……」
- ああっ! これだと、まるで舞奈の胸を揉んでいるようじゃないか。
- 逆効果すぎるっ!!