- 美也
- 「あ、あ、あ、あの、わ、私……はしゃぎ……過ぎて……
その、ジュースがこぼれまして、そ、その」
- ああ。なるほどそれで風呂に。そうかそうか……って、そんな偶然が普通あるわけがっ!?
とにかく失礼だと思って、慌てて目を背けたところに――
- メグリ
- 「美也先輩ー。ボディソープの替え、持ってきましたー」
- 美也
- 「っ!!」
- メグリ、来襲!? こ、これは事故とはいえ、確実に軽蔑される状況だ……っ!
- 美也
- 「こっちですっ……!」
- トキヤ
- 「え? わっ!?」
- 先輩は俺の腕を掴むと、そのまま風呂場へと引っ張り込んだ。
- トキヤ
- 「先輩!?」
- 美也
- 「……大丈夫ですから、今は、黙っていてください。見つかったら恥ずかしいですから……」
- トキヤ
- 「見つからなくても恥ずかしい、というかっ」
- タオル一枚があるとはいえ、ほとんど全裸だ。
俺の方からは先輩の背中やお尻が……あろうことか、ばっちり見えている。
- 直に見る女性の裸の魔力って恐ろしい。でもって、自分の意志の弱さが恨めしい。
というか……綺麗だな……はっ、いかんいかん!