神頼みしすぎて俺の未来がヤバい。◆Official Website

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「ちょ、ちょっと待て、由香里っ!」
由香里
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「ふふ。お兄さんの目的が屋上にいる誰かなのだろうな、
 ということまでは分かるんだけどね」
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 俺にのしかかったまま、由香里が目を細める。
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 こうして接触してみると、体の柔らかさが伝わってきて。
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 由香里が女の子だということを、
 何よりも強く教えてくれる。
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 な、なんで、ドキドキするんだよっ。
由香里
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「男性だから、よからぬ思いの1つや2つを抱くのは当然。
 だけど、だ」
由香里
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「だからといって、足繁く屋上に通う
 モチベーションが分からない」
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 鼻先を髪の毛と、少しだけいい匂いがくすぐる。
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 鈴奈さんとは少し違った、柑橘系のような香り。
由香里
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「なので、せっかくだから体で教えてもらおうか」
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「な、何をするつもりだ!?」
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 どうする。どうしたらいい、この状況。
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 俺の目的は運命の相手と結ばれることだろ。
 で、由香里も、その中のひとり。
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 ということは、ここで色んなことに発展してしまえば、
 それで条件は満たせるのか?
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 いや、でも縁カウントがあるもんな。
由香里
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「私の口から言わせるつもりかい? お兄さんが、
 そういう趣味なら、それはそれでいいけど」
由香里
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「何をしたいのか、お兄さんに優しく
 教えてもらいたい、かな」
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 由香里の指が首筋を撫でて、背筋がゾクゾクと震えた。
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 こ、このまま流れに身を任せてしまう、か?
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 ……いや、駄目だ。なし崩しでそういうのは。  そういうのは……
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「真のイケメンにあらずっ!」
由香里
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「おおっと」
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 とはいえ、力任せに押しのけるわけにはいかないし、
 相手は女の子だ。
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 少し照れながらも由香里の肩を掴むと、そっとベッドに
 横倒す。
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 その後は、必要以上に触れないように気をつけて
 慎重に体を離してから、急いで起き上がった。
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 ……ふう。ミッションコンプリート。
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