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しかし、改めて見ると七海さんはとても絵になる。
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- ただ、ソフトクリームを食べているだけでも、
彼女は俺の目を引きつける。
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- ……まあ、一点だけご愛嬌というか
ちょっと残念なところもあるけど。
- ◆ 七海
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- 「どうしました? さっきはぼんやりと
していましたけど」
- ◆ 七海
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- 「私の顔に何か付いていましたか?」
- ◆ 始
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「ほっぺたにソフトクリームが」
- ◆ 七海
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- 「えっ?」
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- 俺の言葉に、慌てて七海さんが
自分の頬を撫でようとした。
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- それだと汚れてしまう。そう思った時、
咄嗟に彼女の手を押しとどめていた。
- ◆ 七海
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「神林さん?」
- ◆ 始
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- 「ちょっとだけ、じっとしててね」
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- ハンカチを取り出すと、彼女の頬を軽く拭く。
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- うん。これで、よし。
- ◆ 始
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- 「はい、これで大丈夫。食いしん坊なほっぺただね」
- ◆ 七海
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- 「あ……」
- ◆ 七海
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- 「また、そうやってからかうんですから。今日の
神林さんは意地が悪いですね」
- ◆ 始
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「七海さんの反応が可愛らしいから」
- ◆ 七海
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- 「……もう。女性に軽々しく、そんな事を
言ってはいけません」
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- どこか照れたように七海さんが唇を尖らせる。
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- この反応、結構まんざらでもないような……
そうだ、縁カウントを確認しておこう。
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- ええっと、数字は――