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下着見ようよ?

Event Scenario

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希里乃
「はい、ここだよー」
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大輝
「こ、ここって――」
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 希里乃に手を引かれて連れられてきた場所、そこはまぶしいほどに色とりどりの品が並ぶ……
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希里乃
「じゃじゃーん! 女性用下着売り場~っ!」
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 希里乃は満面の笑みで、しかも得意気にそんなことを言った。
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大輝
「…………」
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希里乃
「あれ? なんで眉間に皺寄せてるの? 好きじゃないの? 女の子の下着」
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 そ、それとこれは違うぞ希里乃!
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大輝
「あ、あのなぁ希里乃。こういうところって男と来るところじゃないだろう……」
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 女性用下着売り場の前なんて初めて来たのだけど、この男子禁制の雰囲気は結界並みだ。
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 希里乃と同伴しようが、絶対に無理。
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大輝
「下着が欲しいなら、終わるまで俺はその辺りで待ってるから」
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希里乃
「やーだっ。お兄ちゃんに選んで欲しいの!」
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 がしっ、希里乃は俺の腕にぶら下がるように両手で掴んだ。
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大輝
「お、俺にここに入れと!?」
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希里乃
「ね、ね、お願い! 中に入っちゃえば外からは見えないから平気だって! お願い……!」
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 うるうるうる……希里乃は上目遣いで俺にお願いをする。
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 うぐっ、希里乃、いつの間にこんな高度は技を!?
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 し、しかし下着売り場だぞ!? 耐えられるのか俺!?
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希里乃
「うるうるうるうる……!」
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 えぇーい! 可愛い妹の頼みだ――しかたない!
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大輝
「そ、そこまで言うなら……よし、行くぞ」
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希里乃
「やったぁ!」
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 ――葦原大輝、いざ前人未踏の地へ……!!
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希里乃
「ねね、こっちとこっち、どっちが良いと思う?」
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大輝
「あ、あぁ、どっちでも良いんじゃないか?」
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希里乃
「むぅ、ちゃんと見て答えてよー」
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大輝
「お、俺にはそんなのわからないって!」
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 と言うより、恥ずかしくて死にそう。いや、たぶん今の俺は死んでいる。
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希里乃
「なによー。希里乃の裸見てるんだし、わかるじゃん!」
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大輝
「ちょ、こ、声が大きいって!」
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 ただでさえ居づらいというのに……
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 そんな俺には構うことなく、希里乃はにこにこ。この笑顔に負けて、ここにいるわけだけど。
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 まぁでも、こんな笑顔はなかなか見られないから、対価はあるということにしておこう。
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希里乃
「希里乃ね、わかっちゃったんだ」
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希里乃
「ふふっ、なんかねぇ、希里乃が思っていた以上に、お兄ちゃんはおっぱい好きなんだなーって」
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大輝
「何を根拠に……」
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 すると、手にしていた下着を戻し、頬を赤くした希里乃が俺の手を掴んで言う。
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希里乃
「昨夜も、希里乃のおっぱいをすごく可愛がってくれたでしょ?」
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大輝
「う、それは……」
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 その通りでございます。
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希里乃
「あはは、希里乃、嬉しかったんだ~。お兄ちゃんがあんなに喜んでくれて」
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大輝
「俺、そんなに喜んでたか?」
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希里乃
「うん。夢中になってたって感じだったよ」
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希里乃
「希里乃の体にこんなに夢中になってくれてるって思ったら、すごく嬉しかったんだ。えへへ」
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 そんなことを、希里乃は本当に嬉しそうに言ってくれた。
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 希里乃とエッチしてまったことに後悔はない。だけど、わずかながらに罪悪感めいたものはあった。
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 しかしそれも今、この瞬間の笑顔に洗い流された。
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希里乃
「だから、下着もお兄ちゃんの好みを知っておきたいの。いつまでもその……お兄ちゃんに求められたいし……」
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大輝
「大丈夫、希里乃はいつでも、いつまでも可愛いだろうから」
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希里乃
「もう……ふふふっ」
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 本当に可愛いぞ希里乃。可能ならばこの場で抱きしめて、キスしたいくらいだ。
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希里乃
「じゃあとりあえず、これとこれを買ってくるね。最近、胸が大きくなったせいかキツかったんだ」
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大輝
「お、おう」
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 って、まだ成長するのか!?