グラフィック紹介。

兄妹。
メグリ
「っ、そんなこと、言わないでください!」
 メグリが俺にかけよってくる。
 勢いそのままに、メグリの体がぶつかる。
トキヤ
「っ、と!!」
 視界がぐるっと回って、背中に衝撃がはしる。
トキヤ
「っ……?」
 気がつけば、目の前にメグリがいた。すこし遅れて事態を把握する。
メグリ
「『術』を解けだなんて、そんなこと言わないで……っ」
トキヤ
「め、メグリ」
メグリ
「迷惑をかけて、困らせてしまっているのはわかってます。
 でも、この想いを消したくはないんです」
メグリ
「勝手なことを言っていますね、でも……」
メグリ
「私には、とても……とても大事な想いなんです」
トキヤ
「ご、ごめん。でも……いや、そうか」
トキヤ
「…………そう、だよな」
 片想いだろうとなんだろうと、恋心を消せ、だなんて無理な話だ。
 俺だって叶さんに抱いていた恋を捨てたりできなかった。
トキヤ
「こっちこそ、逃げてごめんな」
メグリ
「兄さん……そ、そうやって優しくするから、私は、望みがあるんじゃないかって」
メグリ
「つい、そんなこと、考えてしまって……」
トキヤ
「でも……俺は、メグリにはやっぱりこう、苦しんでほしくない」
メグリ
「苦しんで……?」
トキヤ
「ああ。メグリの将来のことだってあるし……」
メグリ
「……そんなの、今はいいんです」
 ぎゅっと、俺にのしかかったメグリの体重が移動する。手に力が入るのがわかった。
メグリ
「兄さん……今、この屋上は私と兄さんだけです」
メグリ
「誰も邪魔はしません、将来とか、他人の目とか……
 そういうのだって、ないんです」
メグリ
「私と兄さんだけ、だから」
メグリ、と名前を呼ぼうとしたところで、顔がさらに近づいてくる――